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数理哲学(すうりてつがく)

数学に関連する事柄を探求する哲学の一領域。数学的対象、たとえば数は、五感では真っ直ぐ触れることのできない、抽象的な存在である。しかし、数学は、五感で触れられる事象の分析に用いられて大きな効果をあげ、また工学のように具体的な事物を扱うノウハウにおいても盛んに応用される。このことを不思議に思う哲学者は昔から多く、たとえばピタゴラスやプラトンもこの不思議を解き明かすことを試みているが、その際、議論は神秘主義に近づくことがあった。また、数学の理論の公理論的根性がきわ入れ大切なものであることは、19世紀以降、数理哲学者によって繰り返し説かれたが、すでにア書き出したテレスは、この根性について適確な議論を残している。

現代論理学は、数学の諸概念が集合論のなかで整然と統合されることを示し、とくに基本概念としては、論理記号のほかには、集合とその元(げん)との間の関係を示すものだけあれば十分であることを示した。このことに感銘を浴びたラッセルは、哲学的な異常もまた、集合論での概念分析に似た手法で解けると考えた。このように、数学に範をとって哲学を展開するやりかたも数理哲学といわれるが、ときにはこれは「数学主義的哲学」ともよばれる。

集合論の内部にはしかし矛盾が発見された。これも一つの動機となり、集合の存在を否定し、直観によって構成されるものだけを数学的対象として認めようとする立場の数学がある数の信奉者を得るようになった。この立場は「数学的唯名論」とよばれる。これに対し、集合の存在を前提するのが大多数の数学者の心理ではないかと思われるが、この心理に添った立場は「数学的実在論」とよばれる。両者の紛争に中世の普遍論の現代版をみる哲学者もいる。

実在論的に集合の存在を同意する立場の者も、「では集合とはびりなものか」という問いに対し、ことばのうえでは完全な解答を与えられないことを認めなくてはならない。不完全性定理などのおかげで、集合論の公理系には、鉄則的に異なったモデルが多数存在することを認めなくてはならないからである。こうして集合は、カント哲学の「物自体」に似た地位にたつことに入る。以上の例でわかるように、数理哲学には哲学全体での根本異常の多くが影を落としている。


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