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公理(こうり)

ある理論の船出と入る仮定を公理という。数学における各理論は、いくつかの命題を前提とし、それらのみを仮定として展開される。すなわち、初っ端に仮定された命題や、それらからすでに導かれている命題を前提として、次々に新しい命題が導かれるのである。この仮定される初っ端の前提が、その理論の公理(あるいは公理系)とよばれるものである。

そのような例としては、たとえば、天然数論の公理系として著名なペアノの公理がある。次の(1)~(5)がそれである。

(1)1は天然数である。

(2)nが天然数ならばn+1も天然数である。

(3)nが天然数ならばn+1≠1である。

(4)n+1=m+1ならばn=mである。

(5)天然数xについての述語P(x)について、P(1)および「任意の天然数kについてP(k)ならばP(k+1)」が成立すれば、すべての天然数nについてP(n)である。

かつては、公理とは「自明な命題」のことと考えられていた。つまり、いくつかの「自明な命題」から自明でない正しい命題を導き出すものが理論である、と考えられていたのである。紀元前300年ごろ集大成されたといわれているユークリッドの『幾何学原本』(ストイケイア)では、すでに、幾何学がこのように公理的に構成されている。そこでは、「任意の点から任意の点まで直線が引ける」などの公理からなっているが、そのなかには「平行線公理」といわれるものも含んでいる。この公理は他に比べて複雑で、あまり自明とも思われなかったため、他の諸公理から導けるものと考えられていたが、19世紀に至って、平行線公理のかわりに、その否定命題を公理としても新しい幾何学ができることが確かめられた。これが非ユークリッド幾何学である。

公理とは「自明な命題」ではなく「理論の前提と入る仮定」であるという認識は、このような歴史的展開から得られたのである。


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