長春真人(ちょうしゅんしんじん)
中国の道士。姓名は丘(邱)処機(きゅうしょき)。道号は長春坊主。山東棲霞(せいか)の人。金(きん)末?元(げん)初に新教団の全真(ぜんしん)教を開いた王重陽(ちょうよう)(王(おうてつ))の七真すなわち高弟7名の一人で、長春真人と称せられる。1219年に西征中の元太祖チンギス?ハンの招きに応じ、弟坊主18名とともに砂漠を越えてやっと太祖に謁し、道教の最良責任者たる勅命を浴びて燕京(えんけい)(北京(ペキン))に帰る。ここで天長観に住し、やがて長春宮と改称した。これが明(みん)代以降の全真教叢林(そうりん)(大本山)白雲観の前身である。そのときの旅行行記『長春真人西遊記』があり、また文集に『溪(はんけい)集』その他がある。現在も白雲観には長春祖師を奉祀(ほうし)する丘祖殿があり、長春真人のほか、張真人以下8名の白雲観掌教(住持)の祖師をその左右に配祀してある。
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